賑やかな東京上野の繁華街を南北に縦貫する、「上野中通り」を中心に構成される商店街が、私どもの上野中通り商店街です。商店街内には衣料品やスポーツ用品の物販店をはじめ、和食や居酒屋の飲食店などの多様な店舗が集まり、全国からの来街者で日々賑わいを見せています。
商店街としての歴史は都内でも古く、江戸時代前期の寛永年間に上野の山へ東叡山寛永寺が創建されて以来、その門前町として上野中通りは大いに栄えてきました。現在の商店街の街区は、幕末の江戸市街図とほぼ重なり、戊辰戦争時には彰義隊と官軍との激戦、「上野戦争」の舞台ともなりました。
また、商店街の中心には、街の起こりとともに歴史を歩んできた寺院、「摩利支天徳大寺」があります。摩利支天は、イノシシの背に立つ仏教の守護神で、古くより十二支の「亥の日」が御縁日とされてきました。この摩利支天徳大寺の亥の日縁日は、幕末から戦前にかけては巣鴨のとげぬき地蔵の縁日や日本橋の水天宮戌の日縁日と並び、東京の三大縁日とも呼ばれていました。
上野中通り商店街では、「歴史を活かした街づくり」を商店街ビジョンに掲げており、現在では毎月亥の日に「上野ゐの市」が加盟店によって開催され、商店街の街路灯から流れる祭囃子の放送や提灯装飾が日本的な情緒を街に生み出すと同時に、近年ではSNSやICTサイトを活用した「上野倶楽部」の運営を学生団体とともに取り組み、商店街の魅力の発信強化に努めています。
上野中通り商店街にお越しの皆様には、伝統と最先端が共存する、魅力ある商店街でのお買い物をお楽しみ頂ければ幸いです。